資金調達への影響


金融検査マニュアルは銀行の融資姿勢に大きな影響を与えるため、金融検査マニュアルを理解することは、安定した資金調達の手掛かりとなります。また、金融検査マニュアルは時代の変化に応じて毎年のように改正されています。中小企業が安定した資金調達を望むのならば、金融検査マニュアルに関する正しい知識を持ち、改正に合わせて資金調達の戦略を変化させていくことが重要です。

金融検査マニュアルの正式名称は「預金等受入金融機関に係る検査マニュアル」といい、金融庁の検査官が金融機関を検査する際に用いる手引書として位置づけられています。金融検査は「預金者等一般の利用者の保護、金融システムの安定および国民経済の健全な発展」のために「各金融機関の経営実態を検証する」目的で行われます。

金融検査の対象となる預金等受入金融機関は次の通りです。

・銀行
・信用金庫及び信用金庫連合会
・信用協同組合及び信用協同組合連合会
・労働金庫及び労働金庫連合会
・農業協同組合及び農業協同組合連合会
・漁業協同組合及び漁業協同組合連合会
・水産加工業協同組合及び水産加工業協同組合連合会
・農林中央金庫
・上記金融機関の海外支店
・外国銀行の在日支店

金融検査のチェック項目のうち、「資産査定管理態勢」の項目では、銀行が保有している資産がどの程度安全か査定する「自己査定」が求められています。中小企業の銀行からの借入金は、裏返せば銀行が保有する資産(債権)ですから、銀行は他の債権と同様に自己査定しなければなりません。そして、自己査定の良し悪しで貸出の可否や貸出条件を決定することになるのです。