<せどりの経営管理塾 no.3> 月次決算をしましょう


 経営管理の基本は、業績判断の基礎資料とするために、正確な帳簿をリアルタイムに作成することだと言いました。

 リアルタイムとは先月分の帳簿が今月初旬に出来上がるイメージです。業績判断は最新のデータで行わなければ意味がありません。記憶と業績をすり合わせて経営改善のきっかけを掴むのが業績判断の究極の目的だからです。

 また、正確な帳簿とは月次決算した帳簿を想定しています。月次決算しないと毎月の正確な業績は分かりませんし、毎月同じ手続きをすることで業績の期間比較が可能となります。

 このような帳簿を作成すると正確に業績判断することができます。例えば次のような感じです。

① 売上高

 売上高は活動量に比例します。前々月、あるいは、前年同月などと比較して儲ける努力をしたかチェックします。

 売上高の増減には理由があります。売上高を増加させた行動や減少させた理由を前月の記憶とすり合わせます。勝ちパターンや負けパターンを毎月強く意識することがノウハウの蓄積に繋がります。

 特に、極端な増減がある場合はその原因を探ります。独占販売権を獲得した、逆に、価格競争に巻き込まれたなどの記憶を重要なノウハウとして蓄積します。

② 営業利益(損失)

実際に儲かっているかどうかは営業利益(損失)を見てチェックします。

 満足な営業利益が出ている場合は、現状維持に努めます。

 営業利益に不満がある場合はその原因を探ります。売上高が少ないのか、利益率が低いのか、経費が多いのか、その原因を突き止めて経営改善につなげます。

 極端な増減がある場合はその原因を探ります。例えば、異常な経費がないかチェックします。

③ 利益率

 継続して事業をしていると利益率は安定してくるものです。

 利益率が変動する主な原因は仕入にありますが、せどりの場合は売上に原因があることもあります。異常な売上、異常な仕入はないかチェックします。

④ 商品棚卸高

 長期滞留在庫は資金繰りを圧迫します。商品棚卸高の推移を毎月チェックすることで長期滞留在庫の発生を検知し、損切りのタイミングを見計らいます。

 ざっと見ただけでもこの程度の業績判断は可能です。この他にも資金繰りの状況など重要事項の経営判断が可能となります。

 皆さんはせどり事業に取り組む中で、漠然とした不安に襲われたことはないでしょうか?それは定期的に業績判断していないからかもしれません。業績判断せずに事業経営するのは目をつぶって歩くようなものです。たまたま目的地にたどり着くことはまれでしょう。むしろ大けがをする方が自然です。業績判断は目を開けて自分の立ち位置を確認する手続きです。そして、業績判断には月次決算が欠かせません。月次決算を勧めるのはそういう理由です。