
企業の成長局面だけではなく、企業の停滞・後退局面においてもABLの利用を検討する価値があります。実際、ABLが普及している米国では、貸付が低調になる景気後退期にABLの利用が増加する傾向があります。
1. 業況の一時的な悪化に備えるケース
売上や利益率など財務諸表上の計数が何らかの理由で一時的に悪化した場合でも、事前にABLによる資金調達枠を設定していれば、比較的柔軟に資金調達できる場合があります。
2. 業況、業態が不安定な企業
不動産担保の空き枠がなく無担保与信も限界の企業、あるいは、業況・業態が不安定な企業に対する融資の拠り所として、ABLの利用は想定されています。
3. 不動産を所有していない企業
不動産を所有するが資産価値の低い企業、不動産を所有していない企業に対する融資の拠り所として、ABLの利用は想定されています。