取らなくて大丈夫?バックアップデータの取り方【マネーフォワードクラウド会計・クラウド確定申告】

サイバー攻撃とシステム障害

近年、サイバー攻撃によってシステム障害に陥る大企業が後を絶たない。

最近で言えば、2025年9月にアサヒグループがランサムウェアの攻撃を受け、大規模なシステム障害が発生した。ビールなどの受注、出荷に甚大な影響がおよび、完全復旧に数ヶ月を要したのは記憶に新しい。

仮に、マネーフォワードがサイバー攻撃を受け、システム障害が発生した場合、ユーザーは会計データにアクセスできなくなる。システムが復旧するまで、時間的な余裕があればいいが、もし、決算申告時期に重なった場合、他社ソフトで最初から記帳をやり直すことになる。

なお、コロナ感染症が蔓延した時は、個別指定による期限延長が認められたが、民間企業のシステム障害は「災害その他やむを得ない理由」には該当しないと、個人的な見解だが、私はそう判断している。そもそも、個別指定による期限延長は納税者の権利ではなく、税務当局の裁量なので、あてにはできない。

他社ソフトで最初から記帳をやり直す場合、バックアップデータがあれば、追加的な事務負担は最小限で済む。そのため、私は毎月、記帳が完了するたびにバックアップデータを保存している。

バックアップに適したデータ形式とは?

バックアップデータの形式には、MF形式と他社ソフト形式の2種類あるが、マネーフォワードのシステム障害を想定した場合、MF形式を保存しても意味がない。そこで、他社ソフト形式を保存することになるが、13種類ある選択肢のうち、私は弥生会計の弥生インポート形式を保存している。その理由として、私はビジネスでマネーフォワードだけでなく弥生会計も運用しているからだが、一般ユーザーにも、弥生インポート形式をバックアップデータとして保存することを推奨したいと思う。

それは、この緊急事態を想定した場合、ユーザー自身が新たに他社ソフトの使い方を覚えて、最初から記帳するのは現実的ではない。一時的にせよ、税理士に記帳を依頼するのが現実的だと思う。その際、弥生会計は、クラウドでない会計ソフトの中でシェアが高いので、弥生会計を取り扱っている税理士は多く、税理士探しに苦労しないと思うからである。

自分で記帳するユーザーにとって、税理士に記帳を依頼するのは抵抗あるかもしれないが、今は深刻に考える必要はない。万一が発生した場合、パニックにならないように、現実的な備えをしておくに過ぎないからだ。あとは、万一が発生した時にあなたが適切に判断すると思う。

弥生インポート形式のエクスポート、ダウンロード

弥生インポート形式のエクスポートとダウンロードの具体的な手順について説明したい。
エクスポートの操作手順は次の通り。

・各種設定>他社ソフトデータの移行
・弥生会計をクリック
・仕訳をエクスポート>エクスポート
・書式>弥生インポート形式
・開始日>期首日、終了日>期末日
・勘定科目>全て、補助科目>空欄
・ソート順>昇順
・開始仕訳もエクスポート対象に含めるにチェック
・エクスポートをクリック

エクスポートが完了したら、ダウンロードし、ダウンロードフォルダを開く。
操作手順は次の通り。

・ストレージの画面>ダウンロード
・(Windowsの)スタート>右クリック>エクスプローラー
・ダウンロード

ダウンロードフォルダ内の会計データは、バックアップデータを管理する専用フォルダに移動させる。私は、グーグルドライブを使って顧問先とデータ共有しているが、そこに専用フォルダを作成して管理している。

なお、会計データの外部流出を防ぐため、ダウンロードフォルダのデータは、コピペではなく、切り取って貼り付けたほうが良い。また、マネーフォワードのストレージ内に残っているエクスポートデータは、必ず削除することを忘れてはならない。

毎月バックアップを取っていると、専用フォルダに貼り付ける際、上書きを確認されることがあるが、私は上書きしている。有事の際、直近日付のデータが一つあれば十分だからである。