基本方針

あなたがこのページにたどり着いた理由は何だろう。何かの記事があなたの興味を引いたのだろうか?それとも、もっと具体的に、あなたは税理士を探しているのだろうか?

もし、あなたが税理士を探しているなら、私がどんな税理士か気になっているだろう。人柄はどうか、専門的な知見やスキルは確かか、費用はいくらぐらいか、具体的に何をやってくれるのか、などである。

全ての疑問に答えることはできない代わりに、私の基本的な考え方をこの稿で表明したいと考えている。私の基本方針に共感できる場合はきっとあなたと相性が良いのだろう。そうでない場合はスルーしたほうが賢明だ。ボタンの掛け違いを防ぐには最初が肝心だ。その判断をあなたに委ねたい。

顧客に対する基本姿勢とは?

最初に、最も重要なことを述べたい。

あなたが私に租税に関する事務(税理士業務)を依頼する、ということの法律的な意味をご存じだろうか?

税理士業務は3つある。(税理士法第2条)
・税務代理
・税務書類の作成
・税務相談

税理士業務を簡単に説明すると以下の通りだ。
・税務代理
 ・納税者の税務申告を代理代行し、税務当局に対する主張・陳述を代理代行すること
・税務書類の作成
 ・納税者の税務書類の作成を代行すること
・税務相談
 ・納税者の課税所得の計算に関わる事項について相談に応ずること

このうち、あなたが理解すべきなのは税務代理だ。代理とは、ある者に本人に代わって一定の行為を行う権限が与えられている場合に、その者が行った行為の効果が本人に帰属する制度をいう。

つまり、あなたが私に税理士業務を依頼すると、税務に関する行為の代理権を私に付与することになり、私の税務判断の効果があなたに及ぶことになる。

ここで重要なのは、あなたが私に税務に関する行為の代理権を付与している事実である。

それはすなわち、税務判断するのは税理士である私で、あなたは私の税務判断に服する以外に選択肢はないことを意味する。

中にはあなたの希望に沿わない判断もあるかもしれない。しかし、それは甘んじて受け入れていただくほかはないのである。それはとりもなおさず、税理士の専門性を尊重することでもある。

一方、あなたは私の税務判断に服する以外に選択肢はないのだから、その負託にこたえるべく最大限あなたに有利な判断を心掛けている。それが顧客に対する基本姿勢である。

節税の枠組み

節税とは「税法の想定する範囲内で税負担を軽減すること」をいう。顧客の有利となるように節税に最善を尽くすのが私の役割だと考えている。

例えば、化粧品の輸入販売をしている顧客に、海外からの直送を提案したことがある。輸入すると消費税が課税されるが、海外から直送すれば国外取引となるため消費税が不課税となるからだ。この事例は節税の好例だと思う。

因みに、この提案で数百万円の節税となった。

上記の事例のような税制有利選択以外にも所得を分散させる方法や金融商品を使う定石的な手法もある。

ところで、節税は税負担の軽減を目的にしているが、租税の忌避を目的にしていない。所得相応の税負担を許容するのが節税の枠組みだ。そのことはしっかりと理解しておいてほしい。

節税は可処分所得を増やす取り組みであり、所得そのものを増やす取り組みではない。そういう意味で、節税があなたを豊かにすることはない。売上高と営業利益を伸ばすことがあなたを豊かにするのだ。そのことはあなたを始め多くの方が心の中で理解していることだと思う。

逆説的な言い方だが、所得が高い人ほど節税の恩恵を受けるし、同時に多額の税金を支払っている。節税額と納税額は比例関係にあると考えてもいい。

ITツールの利用

私が顧客に合わせてITツールを使いこなすことは物理的に不可能だ。世の中には無数のITツールが存在するからである。だから、顧客に合わせてもらうほかないと考えている。

ただし、私としても小さなビジネスが無理なく使えるようにITツールを厳選している。私がITツールを選択する基準は、ユーザー数が多いかどうかだ。ユーザー数が多いツールは下記の特徴を備えているからだ。

・ビジネスに必要十分な機能を備えている
・安全に使える機能を備えている
・ほかのビジネスと連携しやすい
・ほかのクラウドサービス、業務アプリと連携しやすい
・長期安定的に運用できる
・無料もしくは小さなビジネスでも負担にならない料金

具体的に、私が使っているITツールは次の通りだ。

・Chatwork(通信手段、無料)
・Googleドライブ(データ共有、無料)
マネーフォワード(会計ソフト、給与計算ソフト)
・エクセル(現金出納帳ほか補助簿)
・PDF(請求書、契約書などの確認用、閲覧は無料)

いずれのツールもメジャーなので、あなたはすでに利用しているかもしれない。仮に利用していなくても、上記のツールは頻繁に利用することになるので、すぐに習得することができると思う。全く心配はいらない。

通信手段、面談に関する方針

私はチャットワークをデフォルトの通信手段としている。私の事務所は15坪ほどだが、職員との間でもチャットでやり取りしているぐらいだ。一定時間集中して仕事に取り組み、仕事の区切りでチャットを確認して必要な対応をし、次の仕事に取り組む、というのが私の基本的なスタイルだからだ。

チャットを使うメリットは3つある。

第一に、自分のタイミングでチャットしても相手の邪魔にならないことだ。相手のタイミングでチャットを確認してもらえばいいからだ。

第二に、テキストで通信するためにメモを取る必要がなく、データを添付できるので必要な情報を端的に伝えることができる。

第三に、じっくり考えて回答する時間が与えられることである。私のビジネスで即答できる要件はまれである。法文を調べたり、熟慮が必要なことが多い。

緊急の場合は電話をかけるほかないが、それ以外で私が電話をかけるのは、入り組んだ内容のときだけだ。その場合でも、電話で話したい旨と都合の良い時間帯を事前にチャットで確認することが多い。それくらい相手に配慮をするのがビジネスマナーだと思うからだ。

チャットはその都度気軽にできるので、顧客とのコミュニケーションは密になる。顧客的には日常的な疑問点、不安点はすぐに解消されるし、私的には顧客の情報を十分に収集できるので、それほど面談の必要性を感じない。通常、顧客との面談は年一回程度だ。数年会っていない顧客もいるぐらいだ。もちろん、顧客の要望があれば快く面談している。

コロナが蔓延して政府がテレワークを呼び掛けたときに、私は何も対応する必要がなかった。すでにテレワークが基本的なワークスタイルだったからである。

一方、あなたが転機のときは面談が必要だ。新しいビジネスを検討している、法人成りを検討したい、設備投資を検討している、銀行融資を支援してほしい、財務改善を支援してほしい、家を買った、などのときである。その時は頻繁に面談することもざらだ。必要に応じて面談するのが私のスタイルである。

なお、面談時は私の事務所にご足労いただくことになる。

通信手段、面談に関しては契約書に盛り込まれるので事前にお知らせしておきたい。

報酬に関して

あなたが最も知りたいことの一つは私の報酬かもしれない。

税理士報酬は、業種、売上高、事務作業量、難易度等を勘案して決定される。そのため、あなたのビジネスに関する個別具体的な事情を聞かせてもらわないと報酬を見積もることができない。

そういうわけで、私の報酬をブログで画一的に提示することは差し控えたい。あなたの判断をミスリードするだけだと思うからだ。

もしあなたが私に興味を持ったのなら、私に問い合わせをして、あなたのビジネスに関する個別具体的な事情を聞かせてほしい。税理士には守秘義務があるのであなたの情報がほかに漏れることはないし、しつこく勧誘することもない。

なお、私は同一地域の報酬の相場観を大事にしている。同一地域内の小さなビジネスに圧倒的なサービスを提供し、相場の報酬をいただくことで事業の拡大を目指すのが私の事業戦略だからだ。私の事務所には他から移ってきた顧客が何人もいるが、私の報酬は総じて平均的な相場の範囲内に収まっている。さらに、業歴の浅い顧客は負担能力を考えて若干割安な報酬規程となっている。だから安心してほしい。報酬の水準は税理士にとって最も機密性が高い情報なので提示できる情報はここまでである。

また、私は提示する見積金額をあなたが許容するなら関与を始めるし、値切られるようならご縁がなかったものと諦めることにしている。価格交渉はしない。

物を買うときに安いほうが良い、というのは理解できる。品質に変わりはないからだ。しかし、何かサービスを依頼するときに値切るのは考えものだ。サービスの品質に影響すると思うからだ。だから私は諦めることにしている。ネガティブな感情を持って顧客と付き合いたくないからだ。できれば爽やかにお付き合いしたい。

関与を辞退している人

残念ながら、世の中には馬の合わない人がいる。そういう人を顧客とするのは経験上困難である。だから関与を辞退している。次に事例を紹介する。

 

【税理士の専門性を軽視している人】
世の中には自分の希望に沿わない税務判断に異議を唱える人がいる。まっとうな根拠があれば拝聴するのだが、インターネットや経営者仲間の情報がセカンドオピニオンでは話にならない。それは税理士の専門性を軽視していることに他ならない。私だけでなく全ての税理士に疎まれるタイプだ。

 

【租税回避や脱税を目論む人】
世の中には「税金を1円も払いたくない」という発想で節税を捉えている人がいる。それは節税ではなく、租税回避や脱税といわれるものだ。

租税回避とは「税法の想定する範囲を超えて租税負担を免れること」をいう。合法ではあるものの、税法や課税庁の意図しない方法で行われる点で脱法行為とされる。昨今は脱税だけでなく租税回避も社会的な非難の対象となっており、かつ、税務当局の対応が厳しくなっている。

以前、ある商売をしている人から相談があった。1,000万円程度の年収があり、節税のため外国法人を設立したとのことだ。非居住者となる手口は典型的な租税回避だ。「若いうちに大金を残したいので税金を払わない方法を色々教えてほしい」というのがその人の相談内容だった。「そんな方法は知りませんが、長期的に節税して財産を築くのが節税の王道ですし、堅実な方法だと思います。そう思いませんか?」と聞いてみたところ、「全く思わないですね!」と言い放った。若いうちにがっぽり稼いで税金払わずに悠々自適にやっていきたいと考えているらしい。負担能力(担税力)がありながら、行政サービスの対価を払わない人のことをフリーライダーという。フリーライダーに加担するつもりはないのでさっさと話しを打ち切った。

脱税とは「租税を不当に免れること」をいう。私が脱税に関わることはないが、納税者の中には脱税と知ってか知らずかそれを依頼してくる人がいる。

以前、転勤で自宅を貸家にした人から確定申告の相談があった。源泉徴収票を見てみると、優良企業に勤めるエリートビジネスパーソンで、40歳で年収が2,000万円あった。家賃収入は年間80万円だったが、鞄からごっそり領収書を取り出して、「できるだけ多く経費を計上したい」と頼まれた。領収書は200万円ぐらいあるとのこと。その言葉通りに処理すれば減価償却費を除いても不動産所得は120万円の赤字になる。給与所得と不動産所得の赤字は損益通算できるので、約51万円の還付金となる。知り合いが同様の手口で多額の還付金を受けたので自分も見習いたいとのことだ。

領収書をめくってみると大半は飲食代や旅行代、家電購入費用など家計費のようだ。

「収入に直結する支出が経費計上できますので、一件一件、その内容を確認させてください。」と申し出ると、顔をしかめて難色を示した。そこで、「あなたはエリートビジネスパーソンでいらっしゃいますが、あなたのビジネスで80万円の収入を得るために200万円の支出をしますか?」と畳みかけるとニヤリと笑った。「税務署も同じように考えるでしょうね。もし、脱税事案とみなされたらあなたのキャリアに傷がつくかもしれませんよ。」といわずもがなのことを言って依頼を辞退した。

 

【横柄な人】
以前、ある商売をしている若者と面談したことがある。私は丁寧に聞き取りをしていたのだが、突然、「お前!お金をもらう側のくせしてもっと丁寧語で話せ!」と怒鳴り始めた。呆気にとられたがバカバカしくなってサッサと面談を切り上げた。社会経験の少ない若者にありがちな勘違いなのだろう。わずかなお金でもお客様は神様だと思っているらしい。別に生殺与奪の権を握られているわけではないのである。へりくだる必要はないし年相応の貫禄は隠しようがない。しかし、そもそも若者は私のメインターゲットだ。だから、丁寧で爽やかな顧客対応を心掛けているが、横柄な人を許容できるほど商売人ではないようだ。

 

【経理を軽視している人】
私は記帳代行を基本業務としている。記帳は顧客の経理情報を基に行うが、世の中には経理作業を放置する人がいる。これは大変迷惑である。毎月定期的に記帳することを前提として報酬は設定されている。1年分の記帳が一時期に集中すると他の仕事に支障が生じるからである。だから、そういう人の面倒を見る気は全くない。因みに、そういう人の業績は大抵悪い。関与のやり甲斐もないのだ。

 

関与を辞退する人をあらかじめ公表するのは私の商売にとって損なことである。しかし、その分あなたに対して誠実ではないかと考えている。あなたの判断に資すると思うからだ。

個別方針

記帳代行

ビジネスを始めたら記帳(帳簿の作成)は必須だ。税務申告の義務があるからである。

自分で記帳するには次の3つのスキルが必要だ。

・複式簿記の習い
・会計ソフトの操作知識
・消費税の知識

もしあなたに複式簿記の習いがあるなら、自分で記帳にチャレンジする価値はあるかもしれない。しかし、それすらないなら記帳代行を依頼するほか選択肢はない。

記帳代行はいくつかのスタイルがある。

請求書や領収書などの書類一式を預かって記帳するスタイルを「丸投げ」というらしい。私は基本的に丸投げを受託していない。その理由は2つある。

第一に、事務処理量と報酬が見合わないからである。例えば、物販ビジネスなどを丸投げで記帳するのは無理である。事務処理量が多すぎて報酬に全く見合わない。今の時代に手作業、手入力は非常に効率が悪く、コストが高くつくのである。

第二に、帳簿が経営に役立たないからである。「丸投げ」は顧客に負担が掛かる仕組みだ。通帳記帳や請求書・領収書を手作業で収集整理郵送しなければならないため、経理作業が遅れがちになる。その結果、何か月も遅れて帳簿が出来上がることになる。古い帳簿で業績判断しても今の経営に全く役に立たない。後の祭りなのである。

その点、私のスタイルは顧客が楽な仕組みである。

私はマネーフォワードを利用して記帳している。口座連携機能があるからだ。口座連携機能とは、預金口座やクレジットカード、電子マネー、Amazon出品者など、取引履歴をもれなく取り込むことができる機能だ。小さなビジネスの場合、9割以上の取引がそれらの口座取引である。顧客は簡単な操作でそれらの取引履歴を私に提供できる。さらに、取り込んだ取引の9割が毎月のように発生する定型的な取引だ。顧客に確認する必要もなく適切に仕訳することができる。

顧客がやるべきことは、現金出納帳や売掛帳、買掛帳など、取り込めない取引に関して所定のエクセルのフォームに入力して資料を作成すること、私の指定する帳票類のPDFを提供すること、定形的でない取引内容に関して私の質問に回答することぐらいだ。

本当にたったこれだけである。

さらに、顧客が楽な仕組みが2つある。ChatworkとGoogleドライブだ。

Chatworkはビジネス用チャットツールとしてメジャーだ。テキスト通信機能、ファイル添付機能、グループチャット機能、ビデオ通話機能などビジネスに必要十分な機能を備えている。しかも無料だ。私は顧客との通信手段のデフォルトをChatworkとしているが、その理由は2つある。

第一に、自分のタイミングでチャットしても相手の邪魔にならないことだ。相手のタイミングでチャットを確認してもらえばいいからだ。

第二に、テキストで通信するためにメモを取る必要がなく、データを添付できるので必要な情報を端的に伝えることができるからだ。しかも、過去の通信履歴が確認できるので話の流れを見失うことはない。テキストやデータを確認しながら着実に対応すればいいのである。

Googleドライブはビジネス用データストレージサービスとしてメジャーだ。データを安全に保存し、簡単に管理することができる。グーグルアカウントを作成すれば無料で使える。

Googleドライブの最大の特徴はフォルダやファイルを共有できることだ。請求書PDFファイルや現金出納帳エクセルファイルのなど記帳に必要なデータを簡単に共有することができる。書類を郵送でやり取りする手間とコストにくらべて遥かに楽で安い。しかも伝達できる情報量が莫大に多い。私がGoogleドライブを使う理由はそれだ。

私の記帳代行スタイルは、顧客が楽な仕組みになっていることをご理解いただけたと思う。そして、クラウドサービスとエクセルを利用しなければならないこともご理解いただけたと思う。ただし、上記のツールは頻繁に利用することになるので、すぐに習得することができる。なんの心配も不要だ。

 

さて、ここで一点注意点がある。

記帳代行は記帳を代行するが、経理を代行するサービスではない。記帳に必要な経理資料はあなたが整理提供しなければならない。

というのも、マネーフォワードの口座連携機能は経理作業の一部を肩代わりしてくれる優れものだが、全てを肩代わりしてくれるわけではないからだ。

例えば、物販ビジネスでいえば、メルカリは口座連携できない。また、口座連携できるAmazonとYahoo!ショッピングであっても、消費税の軽減税率と一般税率を区別する機能は、現状では、ない。

そういう場合は、別途エクセルで集計表を作成してもらう必要がある。

また、そもそも現金出納帳や売掛帳、買掛帳など口座を通さない取引は集計表を作成してもらうほかない。

そのことは事前に理解しておいていただきたい。

 

さて、なぜこのスタイルになったか疑問かも知れない。その理由は2つある。

第一に、小さなビジネスは記帳代行すべきだと考えているからだ。大きなビジネスが自計化するのは当たり前だと思うが、小さなビジネスに自計化を押し付けるのは疑問だ。

専門的な話になるが、会計には財務会計と管理会計がある。財務会計は外部公表用の決算書を作成するのが目的だ。税務申告や銀行提出用の決算書のことだ。一方、管理会計は内部意思決定用の基礎資料を作成することが目的だ。もちろん、経営に役立つのは管理会計による帳簿だ。なので私は、財務会計に管理会計を加味して記帳している。そんなことを小さなビジネスに押し付けるのは酷だ。だから小さなビジネスは記帳代行すべきだと考えている。

税理士でも管理会計に関心がない人が多い。税務申告に関係ないからだ。管理会計は、あなたのビジネスに興味を持ち、経営に役立ちそうな情報の選択ができなければ基本設計すらすることができない。管理会計は経営センスが問われるのだ。

第二に、月次決算がしたいからだ。月次決算とは業績の速報値となる残高試算表を作成する手続きのことである。私のスタイルでは、月の前半までに前月分の月次決算をすることを基本的なサービスとしている。月次決算をして何が良いかというと、顧客の業績が良くなるのである。これには根拠がある。

人間は、意図を測定されると行動に影響が及ぶ。これを心理学的に単純測定効果という。単純測定効果の事例として、次のような実験結果が報告されている。

・選挙の前日に投票するつもりか質問すると、投票に行く確率が25%上がった
・今後6ヵ月以内に新車を買うつもりか質問すると、購入率が35%上がった
・来週、何回デンタルフロスを使って歯磨きするか質問すると、フロスを使う回数は増える
・来週、高脂肪食品を食べるつもりか質問すると、高脂肪食品を食べる量が減る

すなわち、人間は認知させられる都度、自分が望ましいと思うデフォルトの行動をとりがちなのだ。

月次決算をすると、直前月の業績(売上高と営業利益)の金額をあなたは見ることになる。つまり毎月、直前月の業績を認知させられる。するとその都度、あなたの行動はビジネス的にあなたが望ましいと思う方向に変化する。単純測定効果が働くのである。これは占いでなく科学である。あなたが望むと望まざるとに関わらず、そうなるのだ。

考えてみて欲しい。年に一回だけ決算書を見るのと、毎月定期的に残高試算表を見るのとでは、どちらがあなたのモチベーションを高めるだろう?

十数年前、必要に迫られてダイエットをしたことがある。その時、迷わずレコーディング・ダイエットを選択した。レコーディング・ダイエットとは、日々摂取する食物とそのエネルギー量を記録するだけのダイエット法だ。その当時は1日3本ビールを飲むのが日課だったが、それでも半年後に計画通りダイエットに成功した。これも単純測定効果の好例だろう。

私は税理士なのであなたの節税に努力するが、一方で、節税があなたを豊かにすることはないと知っている。売上高と営業利益を伸ばすことがあなたを豊かにするのだ。そのことはあなたを始め多くの方が心の中で理解していることだ。だから私は、記帳代行を重視し、月次決算がしたいのだ。

税務申告

税理士の仕事ですぐにイメージするのが、所得税の確定申告ではないだろうか?小さなビジネスに関連する代表的な税務申告は以下の通りだ。
・所得税の確定申告(修正申告、更正の請求)
・法人税の確定申告(修正申告、更正の請求)
・消費税の確定申告(修正申告、更正の請求)
・贈与税の確定申告(修正申告、更正の請求)
・相続税の確定申告(修正申告、更正の請求)

私は税理士だから税務申告は重要な仕事の一つだ。安心して任せてほしい。税務申告に係る報酬は、月次報酬に含まれない。別料金である。

税務申告に関して、一点だけ伝えておく点がある。法人の決算期についてである。2月決算から10月決算までを私は受託している。11月決算から1月決算は受託していない。所得税の確定申告時期と重なって対応できないからである。

ところで、税理士に税務申告を依頼する、ということの法律的な意味をご存じだろうか?

税理士の独占業務とされる業務は3つある。(税理士法第2条)
・税務代理
・税務書類の作成
・税務相談

あなたが私に税務申告を依頼すると、税務代理と税務書類の作成を依頼することになる。

すなわち、税務に関する行為の代理権を私に付与することになり、私が作成した税務書類の効果があなたに及ぶことになる。

税務に関して私に全てを委ねます、という契約なのだ。だからすべてを任せてほしい。

税務相談

税務相談とは、納税者の課税所得の計算に関わる事項について相談に応ずることをいう(税理士法2条1項3号)。節税の相談をイメージすれば分かりやすい。

税務相談は、私からあなたに提案するケースとあなたから私に質問するケースの2つが想定される。

税務相談に係る報酬は、月次報酬に含まれない。別料金である。月次報酬に含めるより結局は安くつくと思うからだ。また、簡易な税務相談は料金を貰っていない。

簡易な税務相談とは、税務的な解釈が定まっていて税務リスクがほとんどない税務相談、あるいは事務コストがほとんど発生しない税務相談のことをいう。私の責任が発生しない、あるいは、手間がかからない税務相談のことだ。個人事業主に関する税務相談は簡易な税務相談に該当することが多い。

一方、税務的な解釈が定まっておらず、税法の綿密な検討が必要で、税務リスクを伴う税務相談、あるいは複雑な試算など事務コストが発生する税務相談は別途料金が必要だ。私の責任が発生する、あるいは、手間がかかる税務相談のときだ。

昨今は、消費税に関する税務相談が多い。消費税は売上高の10%相当額を誰か(業者か税務署か)に支払う税金であるため、小さなビジネスでも金額が大きい。今後は消費税が調査の主要税目となることは明らかな傾向である。しっかりと理論武装しておく必要がある。

給与計算

あなたが従業員を雇ったら、勤怠管理と給与計算は必須の業務である。

勤怠管理とは、正社員やパート、アルバイトの日々の労働時間を把握する業務のことである。勤怠管理はあなた自身がやる以外方法はない。

給与計算とは、勤怠管理で把握した労働時間を基に給与の総支給額を計算し、従業員負担分(社会保険、住民税、源泉所得税)を差し引いた実際の支給額を計算し、給与明細書を作成・交付する業務のことである。

給与計算は複雑に感じるので外注している方もいるかもしれないが、私的にはお金がもったいないと思う。マネーフォワードを利用すれば勤怠管理も給与計算も簡単にできるからである。

私は給与計算を受託していない。というより、顧客がマネーフォワードを使って給与計算する仕組みを採用している。もちろん、基本設定や運用のサポートは行っているので心配はいらない。これに関して別料金は貰っていない。顧客が自分でできることは自分でやってコストメリットをとればよいのである。

マネーフォワードの勤怠管理は、従業員がPCやスマホで始業・終業時刻を申告する方式なので手間がかからない。集計した労働時間を給与計算に連動できるので、給与計算も楽になる。ただし、勤怠管理の基本設定はやや複雑だ。なので私に依頼すると別料金がかかる。といっても高い料金ではなく、しかも1回限りのことである。

年末調整事務

年末調整事務とは、毎年年末から翌年1月末にかけて行う下記の一連の業務だ。
・給与所得の源泉徴収票の作成・交付
・所得税徴収高計算書の作成・納税、もしくは、源泉所得税の還付手続き
・法定調書(合計表)の作成・報告
・給与支払報告書(総括表)の作成・報告
・償却資産税の申告

従業員にとってあなたのビジネスが主たる給与の支払者である場合は、源泉所得税の精算計算を行う(この作業が年末調整の本来の意味だ)。従たる給与の支払者である場合は源泉所得税の精算をしない。いずれにしてもあなたには給与所得の源泉徴収票を作成・交付する義務がある。

源泉所得税の精算計算を行った結果、給与から預かった源泉所得税が多い場合は従業員に返金しなければならない。いわゆる所得税還付金である。給与から預かった源泉所得税が少ない場合はさらに預かって納税しなければならない。

源泉所得税の納付書のことを所得税徴収高計算書という。給与から預かった源泉所得税のほか、弁護士や税理士から預かった源泉所得税などを合わせて、原則として、12月預り分を翌年1月10日までに納付しなければならない。納期の特例を選択している場合は、前年7月~12月分を翌年1月20日までに納付する義務がある。

給与所得の源泉徴収票は法定調書の一種だ。法定調書とは税務署に報告が義務付けられている書類のことである。ほかに、報酬や不動産使用料など5種類の法定調書の作成・報告が義務付けられている。

給与支払報告書とは給与所得の源泉徴収票の別名である。面倒なことに、従業員が居住している市町村ごとに報告しなければならない。従業員に係る住民税の計算基礎となるからである。

償却資産税の申告は、直接年末調整と関係ない。しかし、申告時期が重なるので年末調整事務の一環として処理するのが普通である。償却資産税は不動産や自動車など固定資産税が課税されている資産以外の一定の資産に係る固定資産税である。免税点が150万円なので小さなビジネスに課税されることはあまりない。市町村に申告する。

年末調整事務は別料金である。高くない。というのも、少し勉強すれば顧客が自分でできる程度の業務だからだ。マネーフォワードに年末調整の機能があるので経理担当者がいるなら自社で対応できると思う。実際、半分程度の顧客は自分で処理している。顧客が自分でできることは自分でやってコストメリットをとればよいのである。

所得税徴収高計算書の作成

前述した通り、源泉所得税の納付書のことを所得税徴収高計算書という。

給与から預かった源泉所得税のほか、弁護士や税理士から預かった源泉所得税は、原則として、当月預り分を翌月10日までに納付しなければならない。毎月、所得税徴収高計算書を作成し、納付するのは結構面倒である。忙しさにかまけて失念することも多い。

もし従業員が10人未満の場合は、納期の特例を選択することができる。納期の特例とは源泉所得税の納期を半年に1回で済ませられる制度である。
・1月~6月までに預かった源泉所得税・・・7月10日までに納付
・7月~12月までに預かった源泉所得税・・・翌年1月20日までに納付

小さなビジネスのほとんどは、納期の特例を選択している。事務コストが軽減されるからだ。

あなたが納期の特例を選択しており、私に年末調整事務を依頼している場合、所得税徴収高計算書の作成は私が行っている。その方が正確で顧客が失念することがないからだ。年末調整事務の一環としてやるので別料金は貰っていない。

あなたが納期の特例を選択していない場合、あるいは、私に年末調整事務を依頼していない場合、所得税徴収高計算書の作成は自分でやることになる。ただし、その場合は経理担当者がいることがほとんどなので、経理担当者の仕事である。

社会保険事務

あなたのビジネスが法人なら、社会保険加入は義務である。また、家族以外を従業員として雇った場合、労働保険の加入は義務である。

社会保険事務は社会保険労務士の職域なので、私が受託することはできない。

では、私の顧客はどう対応しているかというと、全ての顧客が自分でやっている。その程度に簡単な手続きなのだ。

社会保険事務は、社会保険と労働保険の2つの事務がある。社会保険は年金事務所、労働保険はハローワークに行って相談すれば誰でもできる。わざわざ社会保険労務士に依頼するのはお金がもったいないと思う。

財務コンサル

財務とは、資金調達と資金運用を計画、管理する業務である。
小さなビジネスに関係なさそうに感じるかもしれないが、おおありである。

あなたのビジネスは、元入金、資本金、借入金で資金調達している。その資金を現預金、商品、車両やPCなどに運用する過程で付加価値を生み出し、あなたは生計を立てている。ビジネス活動は財務活動そのものなのだ。

財務活動の成績を財政状態という。あなたのビジネスの財政状態は決算書の貸借対照表を見れば分かる。右側の負債・資本が資金の調達状況、左側の資産が資金の運用状況を表している。

負債が資産を上回る財政状態のことを債務超過という。資産をすべて処分しても負債を返済できない状態だ。当然、財政状態が悪い。

小さなビジネスが債務超過に陥ると、ハッピーリタイヤできなくなる。それどころか、悲惨な結末を迎えることが少なくない。実際に今、日本中で起きていることである。

あなたは今、若いかもしれないが、リタイヤする日がいつか必ず来る。その時にサクッと事業を畳んで、あるいは誰かに売って、あるいは子供に継がせて豊かな老後を送ることができるかどうかはあなたのビジネスの財政状態次第である。

財政状態はいったん悪くなると改善するのは至難の業である。本当に身を切られるような痛みを伴う。だから、健全に保つことが極めて重要だ。

あなたのビジネスの財政状態を健全に保つサポートが財務コンサルだ。具体的には次の業務である。
・決算書コンサル
・融資コンサル
・事業計画コンサル

決算書コンサルは、財政状態を判定し、財務規律を定め、評価する業務だ。

財政状態を健全に保つには、銀行から借り入れをしなければいいのでは?と思うかもしれないが、それは経営効率が悪いし、事業の成長期に資金ショートする危険が大きい。

そうではなくて、借入金はコントロールできればOKなのだ。例えば、自己資本比率30%以上をキープする、などの財務規律を定めてコントロールすればいいのである。

財務規律は、あなた自身で決めたルールである。しかし、ルールを決めたあなたとルールを守るあなたは別人だと思ったほうがいい。人間はどうしてもその時の自分に甘いものだ。だから、ルールを決めたあなたに代わって私がチェックすればよいのである。

融資コンサルは、融資の受け方、銀行との付き合い方をサポートする業務だ。財務コンサルの中で依頼が一番多いのが融資コンサルである。

事業計画コンサルは、事業計画の策定を支援する業務だ。

今まで依頼が多いケースは融資を受ける際に銀行に提出する事業計画書だ。私が支援する事業計画書は圧倒的な説得力がある。過去の財務指標に基づき、将来の事業展開を無理のないストーリーにまとめてあるからだ。場合によっては将来的なB/Sも作成する。

融資担当者はスムーズに稟議書をかけるため、成功率が極めて高い。

事業計画は設備投資や意図的な事業成長を目論む際にも有効な手法だ。

例えば、あなたが収益物件を購入して資金運用すると仮定しよう。総資本と借入金が膨らむため、開始当初は自己資本比率が低下する。つまり、財政状態が悪化する。事業計画を立てれば、それが何年で元に戻るか事前に把握することができる。計画の妥当性を検証し、将来的な投資適格時期を事前に知ることができるのだ。

そもそも、事業計画は意図的な事業成長を目論む際に有効な手段だ。記帳代行の項で述べたが、人間心理には単純測定効果が働く。毎月、残高試算表の金額と事業計画書の金額とを見比べるだけで意図的に事業成長させることができるのだ。しかし、計画を立てたあなたと計画を実行するあなたは別人だと思ったほうがいい。だから、計画を立てたあなたに代わって私がチェックすればよいのである。

私は財務コンサルを最も得意としている。厳しい環境で十分な経験があるからだ。
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財務コンサルに係る報酬は、月次報酬に含まれない。別料金である。

結び

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