月締め処理>定型的な仕訳登録【マネーフォワードクラウド会計・クラウド確定申告】
定型的な仕訳とは?
毎月一回、直前月の業績把握を目的として、決算修正処理に類似した追加的な処理を行うが、それを月締め処理という。簿記の習いがある方ならご存じだと思うが、決算修正処理では、まず、定型的な仕訳を追加計上する。例えば、次のような仕訳である。
・売掛金の計上
・買掛金の計上
・減価償却費の計上
・棚卸計上
・給与の未払い計上
定型的な仕訳だけで本決算を組むことはできないが、直前月の業績把握が目的なら十分役に立つ。
事前準備1>棚卸表の作成
棚卸資産を保有している場合、売上原価の算定には棚卸表の作成が必須となる。棚卸資産とは、商品、貯蔵品、製品、原材料、仕掛品など、将来的に販売されることで売上高の直接原価となる資産のことである。
御社が小売業、卸売業、製造業であれば、棚卸資産を保有しているはずなので、毎月の業績を把握するためには毎月末の棚卸表を作る必要がある。また、材料や資材を保有している建設業も同様である。
棚卸表とは、商品・製品・その他棚卸資産の種類ごとに在庫金額を集計した帳票である。すなわち、月末までに仕入れ計上した在庫のうち、売れていない在庫を集計することになる。
また、棚卸表は法定帳簿なので下記の法定記載事項をもとに集計表を作成しなければならない。
・種類
・数量
・単価
・金額
棚卸表はエクセルで作成するのが一般的であり、マネーフォワードに直接取り込まないので任意の様式でOKである。
なお、御社が税込経理方式を採用している場合、単価と金額は税込みで集計し、税抜経理方式を採用している場合は税抜で集計する必要がある。
出来上がりのイメージをYoutubeで確認してほしい。
事前準備2>仕訳辞書の作成
マネーフォワードでは、定型的な仕訳を事前に登録しておく「仕訳辞書」機能がある。使い方として、振替伝票入力画面で「仕訳辞書」を呼び出し、金額などを追加入力して登録する使い方となる。勘定科目、補助科目、税区分などを改めて一つ一つ選択する必要がないので、仕訳登録が楽に速くなる。
仕訳辞書の作成手順は以下の通り。
・各種設定>仕訳辞書
・(上の)新規作成
・仕訳辞書の名前を入力
・仕訳をして>登録
次に、作成事例を紹介する。
☐ 売掛金の計上
売掛先が特定少数の場合、仕訳辞書を呼び出して仕訳登録すると速い。
(借方)売掛金(A社) (貸方)売上高
(借方)売掛金(B社)
(借方)売掛金(C社)
☐ 買掛金の計上
買掛先が特定少数の場合、仕訳辞書を呼び出して仕訳登録すると速い。
(借方)仕入高 (貸方)買掛金(D社)
(借方)外注費 (貸方)買掛金(E社)
☐ 減価償却費の見積計上
当期1年分の減価償却費を月割計算して毎月計上するとより正確な業績が把握できる。減価償却費は通常定額なので金額も設定しておけば仕訳登録が楽になる。
(借方)減価償却費 (貸方)減価償却累計額
☐ 月次棚卸
簿記の習いがある方は、一行目の借方がおかしいと思われるだろうが、この仕訳は意図的なものである。実務的な使い方として、期首月は期首商品棚卸高に勘定科目を変更して仕訳登録し、それ以外の月はそのまま期末商品棚卸高で仕訳登録すると、各月の売上原価が適切に算定される仕組みとなっている。
(借方)期末商品棚卸高 (貸方)商品
(借方)商品 (貸方)期末商品棚卸高
☐ 給与の未払計上
月末締め翌月15日支給のように、締め日と支給日が月をまたいでいる場合は未払計上する必要がある。なお、通勤手当は広義の人件費なので、私は福利厚生費で処理している。貸方は簿記的に未払費用を使うのが正しいが、実務的には、未払金でもOKである。
(借方)給与手当 (貸方)未払金(or 未払費用)
(借方)雑給
(借方)福利厚生費
☐ 簡易課税の消費税見込計上
御社が消費税の簡易課税を選択している場合、消費税額は損益に影響するので毎月計上すると業績判断がより正確となる。また、納税見込額の推移が事前に把握できるので、納税資金の準備に役立つ意味もある。なお、私は、毎月末の税込売上高を基礎に消費税額を計算し、前月末の消費税額を洗い替え処理している。その場合の仕訳は次の通り。
(借方)未払消費税 (貸方)租税公課
(借方)租税公課 (貸方)未払消費税
定型的な仕訳登録
先程も述べた通り、定型的な仕訳は、振替伝票入力画面で仕訳辞書を呼び出して、金額ほかを入力して登録する。その手順は以下の通り。
・メニュー>手動で仕訳>振替伝票入力
・日付を選択
・仕訳辞書を選択
・金額ほかを入力>登録
なお、月締め処理なので日付は通常、前月末の日付で登録する。
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