マネーフォワードは補助対象?IT導入補助金2024(インボイス枠)とは?

2024年2月16日、IT導入補助金2024の申請受付が開始された。

マネーフォワードはインボイス枠(インボイス対応類型)で申請可能なITツールとして登録されている。つまり、マネーフォワードのシステム利用料、初期設定費用、操作指導等の教育費用は補助対象経費となっている。そして、補助対象経費の4/5が補助される仕組みとなっている(小規模事業者の場合)。

この記事では、IT導入補助金2024インボイス枠(インボイス対応類型)に関して制度の概要を簡単に紹介したい。

IT導入補助金2024インボイス枠(インボイス対応類型)とは?

IT導入補助金(正式名称:サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金)とは、中小企業基盤整備機構が所管する補助金であり、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けたITツールの導入を支援する補助金である。

IT導入補助金にはインボイス枠ほか3つの枠があり、そのうち、インボイス枠(インボイス対応類型)は、中小企業・小規模事業者等が会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト、PC・タブレット、レジ・券売機等を導入し、労働生産性を向上させるとともに、インボイス制度への対応を促進するためのITツール導入費用を補助する枠である。また、インボイス制度に対応するための企業間取引のデジタル化を強力に推進するため、「通常枠」よりも補助率を引き上げて優先的に支援する枠となっている。

インボイス枠(インボイス対応類型)の概要

ソフトウェアの要件

インボイス枠(インボイス対応類型)においては、補助対象となるソフトウェアが次のいずれかの機能を有するものに限定されている。
① 会計機能
② 受発注機能
③ 決済機能

マネーフォワードは、①会計機能及び②受発注機能の2機能を有しているので、インボイス枠(インボイス対応類型)の補助対象となるソフトウェアである。

ITツールとは?

ITツールとは、IT導入支援事業者が提供し、かつ事務局に事前登録されたソフトウェア・オプション・役務・ハードウェアの総称とされている。具体的には次の4分類、9カテゴリーに分類されている。

大分類Ⅰ ソフトウェア カテゴリー1 ソフトウェア
大分類Ⅱ オプション カテゴリー2 機能拡張
カテゴリー3 データ連携ツール
カテゴリー4 セキュリティ
大分類Ⅲ 役務 カテゴリー5 導入コンサルティング
カテゴリー6 導入設定・マニュアル作成・導入研修
カテゴリー7 保守サポート
大分類Ⅳ ハードウェア カテゴリー8 PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機
カテゴリー9 POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機

 

この補助金はソフトウェアだけでなく、役務やハードウェアも補助対象経費となることに留意してほしい。

なお、サブスクリプション販売形式等、月額・年額で使用料金が定められている形態のソフトウェアは1年単位で最長2年分が補助対象経費となる。

補助額、補助率

マネーフォワードを導入する際の補助額及び補助率は以下の通りとなる。

①補助額50万円以下の部分、補助率4/5(小規模事業者の場合)
②補助額50万円超350万円以下の部分、補助率2/3

補助対象経費に置き換えると以下の通りとなる。

①補助対象経費(税抜)625,000円以下の部分、補助率4/5(小規模事業者の場合)
②補助対象経費(税抜)625,000円超5,125,000円以下の部分、補助率2/3
③補助対象経費(税抜)5,125,000円超の部分、補助率0

例えば、補助対象経費(税抜)が80万円の場合、補助額、実質負担額は以下の通りとなる。

補助額 = 625,000円 × 4/5 +(800,000-625,000)× 2/3 = 616,666円
実質負担額=800.000円-616,666円=183,334円

補助対象経費(80万円)に係る消費税額(10%)8万円は補助対象外経費なので別途支払うことになるが、仕入税額控除できるので実質的な負担は生じない。

補助金事務局のHPに補助金シミュレーターがあるので興味がある方はそこで試算してみてほしい。
https://it-shien.smrj.go.jp/applicant/subsidy/digitalbase/simulator/

カテゴリー8:PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機の補助額

カテゴリー8のPC・タブレットほかの購入費用は上記補助額とは別に設定されている。
・補助額10万円以下の部分、補助率1/2

補助対象経費に置き換えると以下の通りとなる。
・補助対象経費(税抜)20万円以下の部分、補助率1/2
・補助対象経費(税抜)20万円超の部分、補助率0

なお、マネーフォワードと関連のあるものが補助対象経費となっている一方、3Dプリンターほか特殊な機能のもの、高額なもの、高スペックのものは対象外となっているので留意してほしい。

申請方法

IT導入補助金は、申請希望者が単独で申請することはできない。希望するITツールを取り扱っているIT導入支援事業者をパートナーとして共同で申請する仕組みとなっている。

IT導入支援事業者は、申請希望者に対するITツールの説明、導入、運用方法の相談等のサポート及び、補助金の交付申請や実績報告等の事務局に提出する各種申請・手続きのサポートを行う事業者であり、補助金事務局及び外部審査委員会による審査の結果、採択された事業者を指す。

私が主宰するコンソーシアムはIT導入支援事業者として採択された事業者であり、申請希望者のパートナー事業者としてマネーフォワードの導入をサポートすることができる。

申請スケジュール

申請スケジュールは月1回以上のペースで締切日と交付決定日が設けられており、例年、最終締切日まで15回前後の締切日が設定される。事業スケジュールは随時更新されるので下記リンクで確認してほしい。

https://it-shien.smrj.go.jp/schedule/

結びに

この記事では、IT導入補助金2024インボイス枠(インボイス対応類型)の概要について簡単に紹介した。

マネーフォワードが補助対象のITツールであること、そして、この補助金は申請希望者が単独で申請することはできないことをご理解いただけたはずだ。

私が主催するコンソーシアムはIT導入支援事業者に採択されているので、申請希望者をサポートすることが可能である。ご希望の事業者はお問い合わせからご連絡いただきたい。

さて、別の記事では、この補助金はどういう事業者にメリットがあるのかについてご案内している。そちらの方も参照していただきたい。